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Channel: モデルロケット展示室
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ロシア製NKー33ロケットエンジンを改造したAJ26エンジンはトラブルメーカ

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NKー33ロケットエンジン
イメージ 2
NKー33ロケットイメージ 3
細い冷却パイプを並べて燃焼室、エンジンノズルを組み立てる米国のロケットエンジンと大きく違い、二重壁に大量の燃料を通して冷やすため、ノズルや燃焼室の壁がスッキリしている
 
米国製のエンジンに比べて配管が少なく、とてもシンプルです、図のように赤茶色が燃料の流れ、青色が酸化剤の流れです
ガスジュレレーターで少量の、燃料、酸化剤を燃やしてタービンに吹き付けて回転力を得ます、その酸化剤が多く残った燃焼ガスは、燃焼室の頭についたインジェクターで燃焼室に噴霧されノズルと燃焼室を冷やした大量の液体燃料と混合され完全燃焼します
 
その為、ターボポンプは米国より大型です,そしてポンプの羽の回転軸に発生する摩擦熱も供給される液体燃料、酸化剤で冷やしから燃焼室に送られます
 
その為燃料、酸化剤を大量に消費するので比推力(燃費)が悪く、振動が多く、その為、油圧で伸び縮みするアクチュエーターでエンジンを左右に振るジンバルシステムは使えないので、NK33エンジンの周囲につけた小型の姿勢制御バーニアロケットエンジンノズルを左右に首を振って姿勢を修正します
その為ソ連製のエンジンは複数のエンジンノズルに付けた円形の底板がスラストリングとして推力を受け止めて機体に伝える構造です
ターボポンプが大きいので、排出量が多いがポンプの回転数が少なくてすみ設計、製造が簡単になりますが重くて大きくて効率が悪いポンプになります
 
ですからソ連の技術と米国の技術とは相性が悪いので今回のエンジントラブルになります
エンジンの故障の大半はターボポンプの故障です、燃料の中で発生するポゴと言われる泡で羽根が破損したり、極低温酸化剤による配管の凍結、氷による冷却パイプのつまりが原因で、燃焼室が冷却できずに壁に穴があくhttp://www.russianspaceweb.com/nk33.html

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